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日本からやっとの思いでカターニア・フォンターナロッサ空港に到着したわれわれですが、まだまだ気は抜けません。
ちなみにカターニアはシチリア島のここにあります。
これからレンタカーを借りるという大仕事と、予約した宿を見つけてチェックインするというミッションが残っているのです。
夫の事前調査通り、レンタカーの事務所はとても分かりづらい場所にありまして、まずはそこに行くのに時間がかかり。
さらにはネット予約しておいたものの、あれこれと説明があり、久しぶりの英語と数字の話が苦手なわたくしは理解に苦しみ、意思を伝えるのも筆談を交えつつで、かなり手間取りました。
最終的に日本からの予約内容にオプションをつけ、時間を延長して借りることに。
体よく騙されていないか、損してないかと疑いましたけど、親切そうな人だから大丈夫だと自分を納得させていざ車へ(※)。
車はオペルの立派な SUV。
大きなスーツケースを 2 つ載せるので、大きな車を借りました。
今はとてもキレイな見ためですが、この後どんどん汚れていきます。早いうちに写真を撮っておいてよかった。( ̄m ̄*)
車は左ハンドルのマニュアル車。AT 車は圧倒的に少なく、レンタカーの料金も高くなるとは夫談。
幸いにも夫が普段乗っている車も左ハンドルの MT 車なので、右側通行ということに順応できれば問題ないはず…という算段。あと心配しているのは、道の狭さ。
心配ばかりしていても始まらないので、いざ、公道へ。
…なんだこれ!みんな速いよ!危ないよ! Σ(゚д゚lll)
乗ってすぐに交通の洗礼を受けました。とにかく車が密でお互いの距離がすごく近いし、なのにスピードも出さなきゃだし、市街地は思っていた以上に道が狭い。
道が狭いのは路駐だらけだから。古い街並みで広い駐車場がないからというのがおそらくの理由。
日本では車が接近してきたら減速することが多いけど、イタリアは減速しないことがマナー(?)。すでにスピードに乗っている車の流れが優先な感じ。
あととにかく信号が少ない!その分ロータリーだらけ!さらに、一般道はセンターラインも少ない!対向車線も道が狭いから、ふわっとこっちに出てくるし。結構な勢いで車が飛び出してくるし。
…とまあ、日本とは全然違う状況に最初は戸惑いましたし、わたくしはこの国で運転したくありません。というか、できません…。_| ̄|○
話を戻しまして。空港を出発し、Google マップのナビを頼りに宿へと向かうわれわれ。
道が狭いから一方通行も多くてなかなか宿に到着できず。なんとか目的地付近に車を止めて、バーのお姉さんに住所を見せると常連さんが近くまで案内してくれました。
そんなこんなでようやく、ようやく着いた!すんなり到着できれば 30 分ほどの道のりなのですが、とにかく長く遠く感じた時間でした。
最初の宿はアパートメントタイプ。リビングと寝室が別になっている、とても広ーい部屋でして、まずはここに 2 泊。
これでようやく落ち着けると思ったのも束の間、ローマでの大雨の影響か、スーツケース内の服が濡れているという緊急事態。到着してすぐ、服を乾かしたり、洗濯したり。
ヨーロッパは洗濯物を外に干しちゃだめ!と思っていたけど、このアパートメントと近隣は普通に干されていたので真似っこ。
古い街並みのカターニア。最初の夜はちょっと治安の不安があったけど、週末になるとたくさんの人が夜中まで飲んで騒ぐ声が聞こえ、賑やかで楽しそうな様子が伝わってきました。
そうそう、チェックイン時には家主(?)の A 氏(ノリと調子のよさそうなタイプの青年)からの説明があり、ここにあるものは何でも使っていいし、食べものもお好きにどうぞ!とのこと。
冷蔵庫には生ハム、サラミ、卵に牛乳、ジュース、バターやジャム、バナナ、ブドウなどの果物。ほかにはシリアルにパン、マフィンっぽいものまで。
朝食付きで予約したけど、ここにあるものでなんとかしろということかと。初めてのタイプの宿ですな。
その夜は疲れがピークに達したのか、わたくし、胃腸が痛みだしまして。とにかく疲れた、もう寝たいということで、シャワーを浴びてすぐに就寝。シャワーを浴びられる幸せと、横になって寝られる幸せを噛みしめた夜でした。
翌朝は元気に復活し、ビタミン補給用に市場でミニトマトを購入。価格は 1 kg で 1 € ( このとき 1 € ≒ 113 円くらい ) 。
英語の通じない状況で「半分ください」なんてことが言えるはずもなく(英語でも怪しいけど)、1 キロ購入しました。
購入したミニトマトは日本のそれとは違って皮が硬く、甘みも少ない。夫いわく、加熱して食べるのだろうとのこと。生で食べたら、なんだか家庭菜園のトマトみたいでした。
午前中は街中を探索しながら市場を見て回りましたが、野菜だけでなく肉も魚も安い!活気にあふれて、とてもたくさんの観光客で賑わっていました。
どちらかというとイタリア国内からの観光客が多そうな雰囲気で、アジア人旅行者はほとんど見かけませんでした。
あ、でも欧米人の団体ツアーは目撃しました、
広場で(写真には写っていないけど、右側に団体さんがいます)。
夫が入念に場所をチェックしていた宿はカターニアの街を観光したり、食事をしたりするのにちょうどよい場所。お城をみたり、広場をふらふらしたり。
お城付近で見かけたワンコ。
シチリアの犬たちはみんなしっかり躾けられていて、穏やかないい子たちが多かったです。小型犬が多め、どのコも無駄吠えせずうろちょろせず。でも犬のフンは落ちてる。
お昼は夫が事前に調べていたお店で食べましたが、すごくおいしかったです!
なんだろう、オリーブオイルがどれもたっぷり使ってあるんですけど、日本のよりもサラサラで質がよいからなのか、全くしつこさがなくて食が進みました。
店内には手ぬぐいが飾ってあったり(表裏が逆だった。ひらがな、難しいよね。)、スタッフが日本でトンカツっぽいものを食べている写真が飾ってあったり、今度日本で料理するイベントやります、みたいなチラシが置いてあったりと、日本とかなり関わりのあるお店でした。これは親近感。
くわしくは、ワインブログに書いています。
ところで、食事をするお店にはいろんな種類があることを知りました。具体的には、リストランテ、オステリア、トラットリア、ピッツェリア、カフェテリアといったところ。
最初の 3 種類はだいたい 13 時前後に開店し、夜は 19 時半、もしくは 20 時ごろからの営業。遅い。日本よりもだいぶ遅い。この食事時間帯にも、最初は戸惑いましたね~。
お昼のお店はオステリア。リストランテよりもカジュアルな感じで、オステリアとトラットリアは似た感じのもよう。ちなみに、あとでよく見たら、地球の歩き方にも載っている有名店でした。
お昼はたっぷりの前菜と魚介のグリルでお腹を満たして部屋に戻って休憩。
夕方近くから再び街中を散策。
観光名所のドゥオーモ広場にある象の噴水。街のシンボルであり、象はローマ時代の溶岩で作られているのだとか。誰かしら腰かけて新聞を読んでいたり話をしていたりと、人の絶えない場所でした。
ほかには、
通りの一角が遺跡。遺跡が街に溶け込んでいる不思議な光景。溶岩に埋もれた、紀元前の円形闘技場。
そしてこういうところは猫率高し。日本の野良猫と違って、毛並みが美しくて艶もありました。街の人たちに可愛がられているのか、首輪をつけていないけど、飼い猫なのかな?
また、ある通りでは、
陶器、アクセサリー、レースなど、様々なジャンルの作家さんたちが期間限定でお店を出していました。シチリアでもこういうイベントがあるんですね。
その後、夜になってもあまりお腹が空かず。お昼からの腹持ち良すぎ。
ライトアップされて美しかったギムナジウム(学校といえばよいのか)を撮って、ワインショップへ。
とてもフレンドリーなお姉さんが接客してくれまして、おすすめワインや、試食しておいしかったピスタチオクリームを購入。
シチリア特産のモディカチョコ(さくさくとした食感のチョコ。おいしいけど甘い。)もたくさん試食して、ますますお腹が減らないわれわれ。笑
買い物ついでに、冷えたスプマンテ(イタリアのスパークリングワインのこと)はありますかと聞いたところ、お姉さんはどこかに電話。
程なくして、いかにも食事などを出す店から来たであろう男性がお姉さんに 1 本のワインを手渡し。
聞けばカフェも営業しているとのことで、そこから持ってきてくれたもよう。ありがとうございます!
いったん部屋へと戻り、荷物を置いてワインを冷蔵庫へ。
すぐに部屋をでて向かった先は…お昼のお店!お昼のアンティパスト(前菜)があまりにおいしかったので、テイクアウトで買えないか聞きに行ってみたんです。
ちょっと待ってということで少し待つと…これから夜の営業だから、少しでよければいいよ、とのこと。もちろん!でございます。ありがたや~。
店内へと促され、どれがいいかと尋ねてくださったので、あれこれと 4 品を注文。小さなお惣菜パックによそってもらい、計量してお会計はなんと 10 €。安い!嬉しい!もう一度言います、ありがたや~。
そんなわけで、テイクアウトのお惣菜と、冷蔵庫にあった生ハムとサラミ、市場で買ったミニトマト。
そして夫がサラミとミニトマトを使ってトマトスープを作成したものを加え、夜のごちそう完成。
部屋にはワイングラスもあったけど、それはそれは大きな赤ワイン用でしたので、普通のコップで乾杯。
日本でそうしているように、先にシャワーを浴びて寝落ちしてもダイジョーブな体勢を作ってから食事開始。ようやく心の底から落ち着けた感じがしました。部屋の中なので、安心感も半端ない。
思い切ってアパートメントタイプの宿を借りてみてよかったです。(*´∀`)
内容はかなり重複しますが、ワインブログにもそのときの様子をアップしました。
* * * * *
そして翌朝。知らせておいたチェックアウトの時間になって家主(?)、A 氏が来ない!のんびりとこっちに向かっているのかな…と思いながら待つも、30 分以上が経過。
わたくしたちも遅れて到着したのに申し訳ないけど、次の予定があるし…ってことで、何かあったときはここへ、という番号に電話。…出ない。運転しているのか?
5 分後、もう一度電話、長い呼び出しのあと…出た!
用件を伝えると、彼は宿まで 1, 2 時間かかる場所にいるとのこと。なんだそれー!ではわたくしたちはどうしたら?と問うと、カギをテーブルに置いていってくれれば問題ないよ!とのこと。え、なにそれ。
チェックインのとき、チェックアウトの時間を気にして確認していたのは何だったんだ。鍵の受け渡しがどうのこうのと言ってなかったかい? A 氏よ。
迷いましたが、最終的にはその言葉を信じて宿を出ました。
その後、特に連絡もなかったので、問題なかったはず。うん、きっと彼なら大丈夫だ。何度「リアリィ?」って聞いても「ノープロブレム!ノープロブレム!OK!OK!」って繰り返してたし。彼を信じよう、信じるしかないし。
…という感じで続く。
※今のところ余分な請求等、レンタカーに関する問題はありません。