[旧ブログ “うつくしきものたち。” 過去記事]
最近、ワインにハマりはじめています。
飲んだワインを記録 & 紹介するブログまで立ち上げてしまいました。
ワインに興味を持つことで、ワインを取り巻くグッズにも少しずつ興味を持ち始めてます。
その中で、実は美しかったのね!と最近気づいたものがあります。
それはワインに一番身近なグッズといってもよいではないか?
…そう、ワイングラスです。
よくよく考えてみると不思議な入れ物だな~とふと思ったのです。
わたしの記憶が確かならば、歴史で学んだ昔のワイングラスは金属製。
そして脚はついていたけど短かったはず。
技術の問題もあるのだろうけど、いつから脚が長くなったのか。ガラス製になったのか。
面倒なので調べませんけど。
見方によっては、日本の高床式倉庫みたいでちょっとアンバランス?とも思うわけです。
おいおい、なんでそんなに脚伸ばしちゃったの?みたいな。
そう思う一方でシンプルなワイングラスを見ると、
本体と脚と台が、それはそれは見事なバランスで美しい!とも思うわけです。
驚いたのは、ワインの種類によってグラスが異なること。
赤ワイン用、白ワイン用、シャンパン用、
赤ワインにいたってはぶどうの種類別にグラスがあったりするんです。
とりあえず、一番よく使う & お気に入りの白ワイングラス。
本体の卵のような丸み、そこから上に緩やかな曲線を描く飲み口までのライン、
本体の底よりもすぼまった大きさの飲み口、
本体から下へスーッと細くまっすぐに伸びた脚、脚から溶けて広がったように続く台。
よくよく観察してみると、ほぼ全てがシンメトリーな曲線で構成されています。
素晴らしい。美しい。
もちろんいろんなタイプが存在しますが、
本体は楕円形、足は円柱、台は円形と、「丸」という形だけで構成されているのも
美しさを形作っている要因のひとつですね。
これにワインを注げば、美しさの集大成といったところでしょうか。
そういえば、最近白ワイン用のワイングラスをひとつ割ってしまいました。
手を滑らせた瞬間は “やばーい…” と思いつつも一歩も動けず、
口をあんぐりあけたままグラスを見つめるしかなく
アタマのどこかで「ドラマみたいだなぁ」なんて冷静な部分もありつつ。
で、何が言いたいかというと、割れる音まで美しいのですよ、ワイングラス。
「ガチャン」でもなく「ガシャン」でもなく「パリーン」でもなく
「パッシャーーン」という音。繊細で上品な音でした。
なんだか今も耳に残ってますよ。音域高めの楽器みたい。
再現できないのがとても悔しい。
実はその様子を何人かに目撃されていたのですが、友人も「いい音だったね。」と言ってました。
わたしに対するフォローなのかもですが、本音でもあったと思います。
見た目だけではなく、身を砕くときまで美しいなんて
なんかこう、美しさの本質を垣間見た気がします。
ではではまた◎
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※この記事は 2014/10/28 に旧ブログにて「最近気づいた美しさ」のタイトルで
アップしていたものを加筆・修正して再アップしたものです。